弟は3時間半かけて、高速で県外から車で到着。
続いて父は今ある穏やかな家庭に内容を伏せて、
駆けつけてくれました。
2人に会うまでは
『どんな顔で、弟や父に会えばいいのか‥‥
なんて話を始めたらいいのか‥‥』
そんな事ばかりを考えていた私。
しかし会った瞬間、そんな事は吹き飛ばされ、
「とにかく急ごう!」
と言われココロと身体のエンジンがかかりました。
市役所が朝始まる前に『離婚届』に
2人の証人の署名と捺印をしてもらい、
役所の駐車場へ。
と、そこには元夫の母親である義母の姿が!
急遽、私は弟に委任状を作成してもらい、
私ではなく弟に代理で『離婚届』を役所の窓口に申請してもらうことにしました。
なぜならば、義母は弟の顔を認識していなかったからです。
「ごめん!これ(離婚届)頼むね!」
弟の手に、離婚届を預けると
私は駐車場の車の中から、身を隠して義母の様子を伺い、
離婚届が受理される事をただただ祈りました。
娘と愛犬を胸に抱っこしながら、後ろのシートで待つ時間は
実際より長く感じました。
役所の自動ドアが開き、弟の姿が見えると、私の心臓の鼓動が高鳴りました。
こちらへ一歩ずつ近づいてきて、
「はいよ!これ、受理証明書」
離婚届が正式に受理された証明書を確認すると、
私の張り詰めていた方のチカラが『フッ』と抜けた感じがしました。
「ありがとう!!本当に!!」
弟は役所の中に義母がいた事を話し始めました。
義母は役所の窓口の前で椅子に座り、
私が来るのを阻止する為に来ていたようで、
窓口の係に、私が来ていないか確認をしていたとのこと。
そんな状況を弟は察知し、
別の窓口に申請したことで係は入れ替わった様子。
私が窓口に出向いていたらあやうく義母に、
妨害されるところだったのです。
そんなこともあろうかと、
委任状を用意して弟に代理で窓口に行ってもらって本当に良かったと
痛感しました。
義母はイライラしており、声も荒げ、
形相も悪く変貌しており、弟は
「あんな人だったっけ、、」とびっくりしていました。
『離婚』
今まで何度も離婚を考え離婚を切り出していたのに、
この紙切れ一枚の為に、どれだけ苦しんだのだろう。
役所に出してしまえば、こんなに簡単に受理されてしまうのに、、
夫婦を繋ぎ止めている薄っぺらい紙切れ。
今一度、離婚した自分の身‥‥。
姓が変わったことで、一枚の重く汚れた服を脱げたような、
あのアパートの中にいた自分とは違う自分になれたような、、
夫の制約から少し解放されたような、、、
そんな気分を肌で感じていました。