『キャベツ、トマト、玉ねぎ、ひき肉と玉子、お米、お味噌少し、後は‥‥』
「ママ〜、ココのご飯買ってあげて!ね」
お財布に入っているお金は、減っていく一方‥‥
必要なものが何一つ手元になくなった今、
全てお金を使って対価を払わなければならなくて
目減りしていくお財布のなかの現金の残高は
私たちの『命の期限』そのものでした。
何か行動をするには移動する手段にお金を払い、
眠りから覚めれば、朝ごはん、
娘のご飯と一緒に愛犬も、
どこで節約すれば一日でも長く生きられるのか
手っ取り早く答えを見つけるには、
自分が我慢する事以外考えられなくて‥‥
行動に移すことはお金を消費することに繋がり
明らかに私の頭の中は
お金を使うことのストレスにつながる思考になっていました。
スーパーのなかで買い物カートを押しながらこんなことばかり考えて、
目の前の野菜や肉に自分の手を出しても、
別の世界の出来事のように感じながらいました。
当然娘の話してくる言葉を受け止めるココロの余裕などなく、
多分うわのそらで適当に作り笑いをしている私。
頭の中はお金の不安だらけ‥‥
横に居る娘は、ママの作った美味しいハンバーグを楽しみにして喜んでいる‥‥
入口に繋いできた愛犬のエサも計算に入れられ、
私の食べる分をどうにかして減らそうと試行錯誤‥
一度カゴにいれた食料をまた棚に戻しては
支払う額を頭の中で計算し直したりして‥
『見切り品がある時間帯じゃないから正規の金額で買うしかないよね‥‥』
頭のなかで独り言を言っている自分。
『今居る弟のマンションから、タクシーで何度もお金をかけて足を運ぶ訳にはいかない。
でも、娘たちにご飯を食べさせるには、最低限必要な食料は買っておかないと‥‥』
『私の分は削れる限り削ろう‥』
最低この金額は仕方がないと、自分で諦めがつく金額までカートから食料を排除し、
レジに進みました。
『これで、、、三日間は食べさせてあげれるかなぁ‥‥』