看護師さんが
『このままでは死んでしまう』
と判断したのか足首を掴み逆さにして背中をポンポンと叩き、
喉から血を吐かせたところ、
『オ‥んギャー‥‥!』
やっと声をあげてくれたのです。
「あーもう大丈夫だ!お母さんもよく頑張ったね。
でも赤ちゃんが一番頑張ったよ!」
医師が私の枕元に来て話しかけてくれました。
看護師さんはすぐにぬるま湯で産まれたての娘をきれいに洗い、私の顔の右側にガーゼでくるんだ娘を連れてきてくれました。
ずっと待ち望んでいたお腹の命との対面。
まさに天使のようでした✨
今さっきまで私のお腹の中にいたのに、もう一人前の人間として、呼吸をしているのです。
目は閉じていますがとても安らかな顔
皮膚には柔らかい産毛がうっすらと生えていて
小さな手はとても愛らしく握られて小さな爪もありました。
分娩台の上の私は力尽きていましたが、娘が生きている姿を確認すると、今までの痛みと苦痛が夢だったかのように忘れ去られ、心はとても幸せな気分で満たされていました。
『娘は命がけでこの世に生まれてきてくれたんだ!』
小さな産まれたての指を握り返された瞬間
幸せ一杯な気持ちになりました。
嬉しくて愛おしくて、、
『ありがとう✨生まれてきてくれて本当にありがとう✨この子は私が守らなければ!!』
そう、あの時誓ったのです。
深夜の湖で私は我に返りました。
『あの時誓ったんだ。この子を守らなければ』って。
プロフィールはこちら